1936年、パネライの初の試作品がラジオミールでした。いわゆるエキゾチックダイアル。(その復刻が現行モデルで言うとPAM00424にあたります。)
つまりラジオミールはパネライの“原点”といえるモデル。今回ぼくが購入したのは、現行パネライモデルで最廉価のPAM00380 ラジオミール ブラックシール ロゴです。
このモデルは2011年に追加されたラジオミールの“OPロゴ”モデル。ケースサイズは45mmですが厚みは約11mmに抑えられており、重量も113gのため装着感は軽快で、これならスーツでも着用可能です。また、ワイヤーラグのため44mmルミノールよりも大きさを感じません。
▶ムーブメントは手巻き、OP Ⅱでルミノールベースと同じ。このモデルも“チチチ”という(アンクルでガンギ車の歯を受ける)音がかなり大きいです。
▶文字盤はブラックの艶消しに、夜光がのっています(流し込み文字盤)。サンドイッチ文字盤ではないですが、夜光の光り方は他ブランドとは比べ物にならないくらい強力。ちなみにPAM00631などのビンテージ調の夜光は強さが弱いです。針はスチール針に黒い艶消し塗装、こちらにも夜光がのっています。
▶風防はサファイアクリスタルで、ドーム型とまではいきませんが、やや湾曲しています。
▶ケースは316Lステンレスで、全面ポリッシュです。ケースサイドのエッジもまずまず立っています。リューズは大きく、巻き上げはしやすいですね。この大きなリューズもデザイン的特徴のひとつになっています。
▶ベルト交換は裏側のネジを外して、ワイヤーラグを取り外して交換します。工具は付属していませんので、僕はベルジョンのドライバー(BE30081)、サイズ1.4を使用しています。
ベルトは26−22mm。ラバーベルトや26−26mmストレートはラジオミールには似合わなそうです。純正ラバーベルトの設定はなく、夏のベルトをどうしようか迷っています。
▶ケースのデザインとしての完成度は非常に高いと思いますが、文字盤のデザインは好みの別れる所でしょう。OPロゴ、スモールセコンドなどパネライとしては“忙しい”デザインです。ただ、国内定価は475,200円で、中古ですと30万円台の固体もあるのでラジオミールを試すには良いと思います。僕はパネライを試してみたくて、この時計を購入しました。もし飽きれば差損もそこまでなく手放せますし。実際に使用してみると、45mmの存在感はあるのに、厚すぎず、着用感もいいのでハマりました。そこからパネライを収集するように。現在のパネライは一時の勢いを失い、中古価格も下落していますが、今後もこの状況はすぐには変わらないでしょう。ただ、購入する側としてはチャンスでもあります。高額モデルも素敵なパネライですが、パネライの真骨頂は、低額モデルの“気楽なオシャレさ”であると僕は思います。
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